冬のうなぎ
『あとの祭り 冬のウナギと夏のふぐ』
これは、作家 渡辺淳一さんの
エッセイ集のタイトルであるが、
昨日の午後、外来が終わってから
K先生と文字通り「冬のウナギ」を食べた。
10月上旬に手術を受けられたK先生。
その後の経過は良好であったが、
術後、食欲が低下していて、
自分の好きなモノであっても、
あまり「食べたい」という気が
起こらなかったという。
とりあえず、食べ物を口に運ぶという程度。
昨日辺りから、「美味しい物を食べたい!」
と感じるようになったK先生は、
「おぉ、そうだ! 鰻を食べに行こう!」と
昨日診療の終わった自分の顔を見て、
好物の1つを思い出された様子。
もしかして… 自分の顔に
「うなぎ」と書いてあったのかな? (^-^;
「やっぱり、鰻は美味しいね!」
とご満足の様子。
「やっと美味しい!と思えるようになったよ」
とにこやかに話された後、K先生は
「これも日にち薬かな?」と笑う。(^-^)
やはり、美味しい物を「美味しい!」
と思えることも有難いこと。
低下していた食欲を、
増進させようとする時、
食事の好物は「救いの種」になる。
鰻はK先生と自分の好物であり、
自分が食欲を戻すきっかけとなったのも、
K先生と食べた美味しい鰻であり、
K先生が食欲を戻すきっかけとなったのが、
昨日自分と食べた鰻である。
鰻が大好物!とは、
かの斎藤茂吉が有名であり、
年間100尾も食べたこともあるという。
茂吉の次男で、作家の北杜夫氏は、
茂吉の鰻好きのエピソードを紹介している。
昭和18年、長男の茂太が
宇田美智子さんと見合いをし、
婚約後の両家の顔合わせの際、
鰻の蒲焼きが出てきた。
着物姿で緊張していた美智子さんは、
少し箸をつけただけで、食べられずにいた。
すると、茂吉が「それを私にちょうだい」と、
鰻を取り上げて食べてしまったという。
斎藤茂吉ほどではないが、
いつ食べても、鰻は美味しい!
ところで、渡辺淳一氏。
上述のエッセイ集に、こう書いている。
「それでは、いつ行くのかというと
主に秋から冬。天邪鬼といわれる
かもしれないが、このころのウナギは
悪くない。それどころか、
冬のウナギは脂ものって食べどき。
(中略)
ここがわたしの狙い目。
みながいかないのなら
この隙にいってやろう。
そこでいってみたら、
思っていた以上に旨かったというわけ」
まさにそう!
昨日の鰻もとても美味しかった!!
o(*^▽^*)o
さて、K先生。
頚部の手術のため、頭髪を剃毛。
やっとはえそろってはきたものの、
11月初旬は頭部がとても寒かったと。
「たとえ薄くなった髪の毛でも、
あるとないでは大違い!」
あまりに寒くて、黒いニット帽をかぶって
仕事に通っていたとのこと。
「あのK先生が!」( ´艸`)プププ
現代風のニット帽をかぶり、
街中を歩いている姿を想像した途端、
とても可笑しく感じて、
話を聞きながら飲んでいたお茶を
吹き出しそうになってしまった…
いや!まてよ…
「ちょい悪オヤジ」で
イイかもしれない!! (・∀・)イイ!
何はともあれ、お元気になられたK先生。
K先生の「日にち薬」は良く効いている!と
「冬のウナギ」が教えてくれた昨日。
とても楽しく穏やかなひとときだった。
(^-^)
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)









最近のコメント